山陽市民病院廃止の議案に反対は4人だけ
◆本日、今期、市会議員としての任期中最後の本会議が行われました。たくさんの議案が審議され、終わったのが4時前で大変疲れました。 今日の本会議に住宅リフォーム助成制度に注目していた、青年事業者が最初から傍聴に詰めかけていましたが、議案の審議としては最後の最後で、彼らも最後までつきあっていました。
私は、山陽市民病院の廃止の議案に反対し、反対討論に立ちました。1億7500万円もの不透明な支出について指摘しましたが、反対したのは、日本共産党議員とあと二人だけで、廃止と不透明な支出の議案が成立してしまいました。 私がおこなった反対討論は次の通りです。
議案第90号 山陽小野田市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 日本共産党市会議員団を代表して、反対討論をおこないます。
山陽市民病院は旧山陽地区にあって、体制が厳しい中でも、救急体制を築くな
ど50年にわたって、住民のいのちと健康をまもる国保直診として、山陽地域になくてはならない地域医療の拠点病院でした。
その後、新幹線建設問題などにより、充分な補修をおこなってこなかったことから、老朽化を理由とされ、昨年一気に閉院にまで追い込まれてしまいました。
しかし、山陽市民病院を閉鎖以降、病院の復活を望む市民の声はますます
強まりこそすれ、市の責任で病院の再開を望む市民の要望は無くなっていません。 市は、病院施設の閉鎖後、跡地で開業する有床診療
所で地域医療は補完されるといいますが、土日や夜間に医者が配置されるわけではなく、
併設される特別養護老人ホームの付属診療所程度のもので、期待されるような地域医療の担い手というには程遠い診療所と言わざるを得ません。
また、閉鎖後の売却をめぐって、「なぜ、建物を市が解体してサラ地で売却し
ないのか。」との質問に、最初は「市がやれば高くなる。」と応え、その後「市
が解体すれば病床継承の権利を失う。」と答弁が訂正され、その後一貫して、この主張が繰り返され、9月3日にはいったん委員会で採決されました。
建物解体費用の負担についても、病床継承の権利を失うことが強調され、同様の答弁がおこなわれてきました。
その後の調査で、病床の権利については、建物の解体工事の主体がどちらであってもまったく関係ないものであることが分かり、「市の答弁が虚偽であったのでは。」という疑念が生じ、委員会での再審査を要求しました。
再審査では、一転して病床の権利が建物の解体とは関係ないことが理事者側の答弁で認めたにも関わらず、「何も問題がない」かのような開き直りに終始したのであります。 また、解体についても市の答弁は「本来なら市が解体するべきところ」とのべ、市が解体してサラ地にして売却すれば、評価額での売却が可能となり、市
は大きな損失を被ったことになります。
また、市が建物の解体費用を負担する問題について、病床の権利や後の福祉施設開業についてもまったく関係がなく、ただ単に 「交渉の中で決まったこと。」
との回答で、市民が納得する正当な理由とは言えません。
そもそも当初の「市民病院売却先の公募」条件には、「建物と土地は現状のまま引き渡す」とあるだけで、解体費用を市が負担するとはひと言も記載がなく、ある医療関係者は「不公平不公正なやり方」と厳しく批判の声を上げています。
また、売却の議案にあるとおり、建物の無償譲与とされゼロとの評価ですが、北側病棟は解体されずに使用される予定です。
さらに、建物の解体費用負担金は市が一方的に積算したもので、相手側業者からの請求明細もないまま、「交渉の中で決まったこと。」として不透明な支出であることがさらに浮き彫りになりました。
行政のおこなう財産の処分は、公平公正で誰もが納得できる手続きが踏まれる
ことは最低条件です。
しかしながら、今回の山陽市民病院の閉鎖は、答弁が2転3転し、さらに質問への答弁そのものが虚偽との疑いを晴らすに至っていません。
また、市民の大切な公金1億7千万円あまりを、不透明な交渉の中で支払うことを決めており、地方自治体がおこなう契約とはとうてい思えないような内容です。
このような不透明な支出を含む予算を議会が承認することは、議会の自殺行為
にも等しいものであります。
以上の理由により本議案に反対します。
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